火山灰に飲まれたことで完璧なシルエットが残された!
三葉虫の化石は北アフリカのモロッコにある約5億1500万年前のカンブリア紀の地層から発見されました。
ここで見つかったのは三葉虫の体そのものではなく、三葉虫の体の痕跡を留めた印象化石です。
印象化石とは古生物の体の形状や足跡を残した化石を指します。
今回の化石は火山灰が堆積してできた岩石の中から回収されました。
研究者によると、当時モロッコの火山が噴火したことで、大量の火山灰が浅瀬に降り注ぎ、そこにいた三葉虫を一瞬にして埋め尽くしたと考えられています(下図を参照)。
人生を謳歌していた三葉虫にとっては災難でしたが、そのおかげで軟組織を含めた全身が丸ごと保存されました。
そして年月とともに堆積物の中の軟組織は分解されてしまいましたが、三葉虫の精巧な3Dシルエットが岩石中に残されたわけです。
これと同じ例としては、西暦79年に火山の噴火によって埋没した古代ローマの都市・ポンペイが最も有名でしょう。
ポンペイも町が丸ごと火砕流に飲み込まれたことで、当時の生活文化がそっくり保存されたのです。
中には今回の三葉虫と同じように、火山灰の中で亡くなった人々のシルエットが大量に見つかっています。
こちらはそのシルエットに石膏を流し込んで復元された遺体の復元像です。
3D復元して分析
そしてチームは三葉虫の体の仕組みを詳しく調べるために、X線マイクロトモグラフィー (XRμCT)を使って、印象化石から三葉虫の全体像を3D復元しました。
その結果、研究者たちも驚くほど精巧な三葉虫が復活しています。
ブリストル大の古生物学者であるハリー・バークス(Harry Berks)氏は「コンピュータ復元は骨の折れる作業でしたが、復活した三葉虫はまるで生きているようで、今にも岩から這い出てきそうでした」と評しました。
またロンドン自然史博物館のグレッグ・エッジコム(Greg Edgecombe)氏は「40年近く三葉虫を研究していますが、これほど生きた姿を見ていると感じたことはありませんでした」と述べています。
実際の復元映像がこちら。
(※ 音声はないので、そのままご覧いただけます)
ご覧の通り、硬い外骨格だけでなく、腹部に並んだ脚も生きていたときと同じ配置で精巧に残されていました。
脚の関節に沿った小さなトゲトゲや感覚毛まで保存されており、三葉虫はこれらを巧みに使って獲物を捕まえたり、引き裂いたりしたと考えられます。
さらに獲物を噛み砕く口部や、その両端についている2つのスプーン状の付属肢も確認できました。
口部がこれほど鮮明に見れたのは初めてだといいます。
それだけではありません。
火山灰が消化管をも満たしていたおかげで、三葉虫の体内の細かな構造までも復元できたのです。
また驚くべきオマケとして、三葉虫の口部に「腕足動物」という小さな生物も付着していました。
以上の結果は、三葉虫の形態や生態をこれまでにない詳細さで理解するための貴重な情報源となります。
チームは今後、浅瀬に堆積した火山灰の堆積物を調べることで同様の精巧な化石が見つかるだろうと期待しています。
三葉虫の生態が完全解明できれば、彼らが生きていた古生代の生態系や気候などもより詳しく知ることができるかもしれません。
2003年の【世界】という雑誌に『ダヌンバムの三葉虫』という記事がありまして。化石になってない個体の写真が。カブトエビかフナムシの変種でしょうか?あの雑誌あまり信用してはいませんが、三葉虫と書いちゃってます。
ゴキブリよりもダンゴムシとかオオグソクムシっぽい感じですかね。
ゴキブリよりもダンゴムシっぽいな〜って思います。三葉虫hが可愛いけどきもいなって思います。けど可愛い。