風のシールドでウイルスを防ぐヘルメット
風のシールドでウイルスを防ぐヘルメット / Credit:University of Michigan
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「曇る、息苦しい」マスクの問題点をすべて解消した風のシールド! (2/2)

2024.07.20 Saturday

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「風のシールド」を作り出すヘルメット

ヘルメットのつばから空気を噴射するデバイス
ヘルメットのつばから空気を噴射するデバイス / Credit:University of Michigan

Taza Aya社によって商品化された新しいデバイスは、一般的なヘルメットと同じように頭に装着できます。

そしてヘルメットのつばの部分には下向きの空気ノズルが並んでおり、この部分から空気が噴射されるようになっています。

これにより、装着者の顔周辺には「風のシールド」が作られ、マスク無しでもウイルスを防ぐことができるというのです。

実際のテストでは、ただ風の流れを作り出すだけでも、エアロゾル(ウイルスを含む)が装着者の顔に到達するのを99.8%防ぐことができました。

風のシールドでウイルスの99%を遮断する
風のシールドでウイルスの99%を遮断する / Credit:Michigan Engineering(YouTube)_An invisible, virus-killing mask(2024)

しかし、このデバイスはそれだけにとどまりません。

そのヘルメットと繋がった小さなバックパック(約4.5kg)には、バッテリーや電子機器、空調システムの他に、「低温プラズマ」モジュールが搭載されています。

もともとプラズマは高温な環境下でしか生成できませんでしたが、最近では技術の進化により、低温でも生成できるようになりました。

この低温プラズマは照射することで有機物を分解し、洗浄・殺菌できます。

今回の新しいデバイスでは、単に風のシールドでエアロゾルを防ぐだけでなく、噴射される空気を低温プラズマによって殺菌しています。

Taza Aya社によると、この方法を取ることで、ほぼ100%に近い数値でウイルスを防ぐことができるのだとか。

鶏肉工場で試験運用中。従来のマスクはもういらない
鶏肉工場で試験運用中。従来のマスクはもういらない / Credit:Jeremy Little, Michigan Engineering

現在、このデバイスは、アメリカの鶏肉加工工場で試験運用中です。

彼らは通常、鳥たちからもたらされるウイルスの脅威にさらされており、マスクを着用しなければいけません。

しかし今では、この新しいデバイスによって、息苦しさやメガネの曇り、コミュニケーションの難しさから解放されているようです。

Taza Aya社は、2025年の発売に向けて意欲的に取り組んでいます。

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「曇る、息苦しい」マスクの問題点をすべて解消した風のシールド! (2/2)のコメント

小さなバックパック 約4.5kg・・・

Ttakka

現場作業の空調服も最初の頃はバッテリーが重いわりに短時間とかかさばるとかありましたが、最近のは改良されてますね
需要が有れば改良される
このヘルメットからのシールドもヘルメットは現場作業で使うしバッテリーやノズルが改良されたら標準装備されるでしょうし、災害復旧作業員の衛生面、災害避難時にも非衛生環境と安全確保に役立つモノになりそうで今後に期待できそう
孫悟空の頭の輪っかくらいになったら涼しいし便利そうです
ネッククーラーが有るくらいだから小型バッテリー搭載して吹き出しを何とかすればすぐにできそうだけど、いろいろあるからまだ商品化大量生産化してないんですね
頭の良い誰か作ってくれないかな

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