未来の自分と話すことで「メンタルヘルスが改善」
チームは今回、Future Youの心理的影響を調べるため、18歳から30歳までの344名(英語話者)を参加者として募り、10〜30分間、Future Youを使って未来の自分と対話してもらいました。
別のグループにはFuture Youではなく、一般的なAIアシスタントとチャットしてもらい、両グループにどのような違いが現れるかを比較しています。
その結果、驚くべきことに、Future Youを利用した参加者はAIアシスタントと会話した参加者に比べて、不安レベルの低下や意欲レベルの上昇といったメンタルヘルスの有意な改善を示したのです。
さらに最も注目すべき点として、Future Youのユーザーは未来の自分とのつながりをより強く感じるようになっていました。
これは心理学用語で「未来の自己連続性(Future Self-Continuity)」といい、未来の自分をどれだけリアルに想像できるか、今の自分と未来の自分とのつながりをどれだけ強く感じられるかを示す指標となります。
この概念は心身を健康に保ちがなら、充実した人生を送る上で重要な考え方の一つです。
例えば「未来の自己連続性」の自覚が強いと、将来の健康のために運動習慣を取り入れたり、暴飲暴食を控えたりすることにつながります。
またキャリア的には”なりたい自分”を明確にイメージして、そのために適切な努力を続けることができます。
それから私生活面では老後のために無駄遣いをやめて、貯金をすることもできるようになるでしょう。
もちろん、先のことばかり考えずに今を夢中に生きることも大切ですが、未来の自分に向かって目標を立てて、その実現に邁進することは、かえって「今」をイキイキと充実した時間にすることにつながるのです。
Future Youは「未来の自己連続性」を高める強い味方となるかもしれません。
研究主任の一人であるパット・パタラヌタポーン(Pat Pataranutaporn)氏は「現実にタイムマシンはまだ存在していませんが、Future Youは一種の仮想タイムマシンとして、未来の自分をリアルに感じることで、今何をすべきかについてより深く考えるのに役立つでしょう」と話します。
一方でチームは、Future Youがまだ試験段階であることを強調し、その負の側面についても考慮が必要だといいます。
例えば、未来の自分に向かってネガティブな質問をすれば、悪い未来やアドバイスを提示してしまい、今の自分にとって逆効果になるかもしれないのです。
チームはこうした倫理的な問題も踏まえて、Future Youにはさらなる改良が必要であると述べています。
いつかやってみたい!
でも、ネガティブ駄目人間だったりして、、、ァハハ(・∀・)