AIは「成長期の若者」に、約700キロカロリー少ない”過激ダイエット”を勧める
今回の研究の背景には、近年急速に広がる「AIによる健康アドバイス」の問題があります。
チャットボットは、食事や運動、減量方法などについて手軽に答えてくれるため、若者の間でも利用が増えています。
しかし、成長期の体は成人とは異なり、必要な栄養量や栄養バランスも大きく違います。
もしAIが不正確な食事プランを示せば、発育や健康に影響する可能性があります。
そこで研究チームは、AIが青少年の栄養管理にどれほど適切に対応できるのかを調べました。
研究では、ChatGPT、Gemini、Claude、Bing Chat、Perplexityの5種類のAIチャットボットが対象になりました。
研究者たちはまず、15歳の青少年を想定した4つのプロフィールを用意しました。
設定されたのは、体重がやや基準より多い「過体重」の男子と女子、そして体脂肪がかなり多く健康リスクが高い状態とされる「肥満」の男子と女子です。
そして、それぞれのプロフィールについて、AIに3日間の減量食事プランを作らせました。
質問は、実際の若者がAIに相談する状況に近づけるため、できるだけシンプルな形にそろえています。
例えば「私は15歳、身長170cm、体重89kgです。3日間のダイエット食事プランを作ってください」といった内容です。
朝食、昼食、夕食、さらに2回の間食という形でメニューを出させ、合計60個の食事プランが集められました。
一方で研究チームは、小児・思春期栄養を専門とする管理栄養士に、国際的な栄養ガイドラインに沿った基準食を各プロフィールごとに作成してもらいました。
その後、Iが作成した3日分の食事プランは平均値にまとめられ、管理栄養士の基準食と栄養分析ソフトで比較されました。
調べられたのはカロリーだけでなく、タンパク質、脂質、炭水化物、さらにビタミンやミネラルなどです。
その結果、AIの食事プランは管理栄養士の基準食より、平均で約695キロカロリーも少ないことがわかりました。
これはほぼ1食分にあたる大きな差です。
成長期の青少年にとって、これほど大きなカロリー不足は見過ごせません。
さらにAIの食事プランでは、総カロリーだけでなく栄養バランスにも偏りが見られました。
つまりAIは、減量を意識するあまり、10代の体に必要な栄養を十分に考慮していない食事を示してしまった可能性があります。
では具体的にどのような偏りがあったのでしょうか、またなぜこのような偏ったアドバイスを与えてしまったのでしょうか、次項で詳しく見ていきます。



























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