スマホはトイレ便座よりも「汚い」のか?
オーストラリアのボンド大学(Bond University)による2020年の研究では、24カ国で行われた56件の研究が分析され、一般的にスマホに存在する細菌種を特定しました。
大腸菌、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、サルモネラ菌などです。
これらは免疫力が低下した人に対して脅威となる場合があります。
例えば、大腸菌はスマホに最も多く見られる細菌の1つです。
人間や動物の腸内に存在し、便の中にも見られます。
そのためスマホに大腸菌が存在するということは、スマホにも微量の便が付着している可能性が高いということです。
トイレにスマホを持っていくことが何を意味するか考えると良いでしょう。
また黄色ブドウ球菌もスマホに多く含まれています。
ほとんどの場合で無害ですが、免疫力が低下した人の体内に入ると、皮膚感染症や肺炎など、様々な問題を引き起こす恐れがあります。
そしてこのような細菌が、スマホの表面にトイレ便座よりも多く存在することを考えると、確かに「スマホはトイレ便座よりも汚い」と言えるでしょう。
さらに、カナダのアルバータ大学(University of Alberta)に所属する公衆衛生学者ニコラス・アッシュボルト氏は、「スマホにはインフルエンザやノロウイルスなど、様々なウイルスが存在している」と指摘しています。
そのため、スマホを触った後に目をこすったり、何かを食べたり、誰かと握手したりするなら、それらによって病気になるリスクが高まります。
私たちはスマホをいつも持ち歩いていますが、そのスマホを通して感染が広まる可能性もあるのです。
では、スマホを扱っていく上で気をつけるべきことは何でしょうか。