男性は30歳から90歳の間に「頼れる友達」が半減する
研究チームは、1939年から1942年にハーバード大学に入学した男性235名を対象に、71年間にわたる追跡調査を行いました。
1951年から2010年までの間に、7回のデータ収集を実施。
参加者に「困ったときに感情的支援を求める相手」について質問し、具体的な名前や人数を記録しました。
男性たちに「感情的なサポートを誰に求めますか」「個人的な問題について、普段誰と話しますか」と尋ねてきたのです。
また、幼少期の家庭環境(親の温かさ、家庭内の雰囲気)やライフイベント(結婚、退職など)も併せて調査しました。
その結果、感情的支援を提供してくれる友達の数は、30歳時点で平均2人だったのが、90歳になると平均1人に減少していました。
この減少は、ほぼすべての参加者に共通して見られました。
男性たちの頼れる友達の数は年齢を重ねるごとに減り、最終的に半分になるのです。
また、幼少期に親からの温かいサポートを受けて育った人は、成人後に頼れる友達の数が多い傾向にあると分かりました。
一方で、幼少期の社会経済的地位(親の収入や教育水準)は、頼れる友達の数に大きな影響を与えていませんでした。
さらに、結婚期間中には頼れる友達の数が少なくなる傾向が見られましたが、これは配偶者への依存が増加するためと考えられます。
ちなみに、退職は頼れる友達の数に大きな影響を与えないことも確認されました。