「頼れる友達」は年々減っていく?
これまでの研究では、社会的ネットワークは年齢とともに縮小することが示されています。
年齢を重ねると人は限られた時間をより深い関係に集中するようになるとされているのです。
実際、「昔に比べて、友達が少なくなった」と感じる人は少なくないでしょう。
忙しい日常や、結婚、子育て、引っ越しなどのライフイベントを経るうちに、友人関係が疎遠になりやすいのは事実です。
では、単なる友人ではなく、困ったときに話を聞いてくれたり、理解を示してくれたりするような親友の数はどうでしょうか。
多くの人は、感情的支援を提供してくれる「頼れる友達」を生涯大切にするものですが、そのような親友の数は年齢を通じてどのように変化するのでしょうか。
こうした頼れる友達の存在は、私たちの健康や幸福感と密接に関わっています。
誰かに相談したり頼ったりできない高齢者は、認知症のリスクが高まり、寿命が短くなる可能性さえあるのです。
だからこそペトロバ氏ら研究チームは、このような「感情的支援のネットワーク」の縮小が実際に起こるのか、もし生じるのであれば、その原因は何なのか調べることにしました。