娯楽鳥は「生物蛍光」を放っていた
極楽鳥(フウチョウ科、学名:Paradisaeidae Swainson)は、鳥類の中でも特に派手な羽毛を持つことで有名です。
パプアニューギニアやオーストラリア東部を中心に生息し、45種が知られています。
長い飾り羽や鮮やかな色彩を使った求愛ダンスは、重要な研究対象とされてきました。

極楽鳥のオスはメスを引きつけるために、極めて独特なダンスを披露し、複雑な動きを組み合わせた求愛行動を行います。
また、極楽鳥の羽毛はメラニンやカロテノイドによって鮮やかな色が形成され、光の反射によってさらに際立つことが知られています。
そして、今回の新しい研究では、彼らがもっと「派手」であることが分かりました。
極楽鳥の羽に「生物蛍光(biofluorescence)を発する性質」があるとわかったのです。
生物蛍光とは、生物の体が特定の波長の光を吸収し、別の波長の光として再放出する現象です。
発光とは異なり、外部の光源が必要であり、紫外線やブルーライトを受けたときに蛍光を発します。
この現象はクラゲ、カエル、魚類などで知られており、最近では、一部の哺乳類にも生物蛍光が存在することが確認されています。
では、極楽鳥の生物蛍光とはどのようなものなのでしょうか。