4つの暗黒特性「ダーク・テトラッド」とは?
私たちは日々の生活の中で、さまざまな性格の人と出会います。
自己中心的な人、他人をうまく操る人、他者の感情を考えずに行動する人。
こうした暗い性格の中から代表的な4つをまとめて「ダーク・テトラッド(Dark Tetrad)」と呼びます。
具体的には、
・過剰な自己愛を特徴とする「ナルシシズム」
・自分の目的を達成するために他者を操作する「マキャベリズム」
・他者への共感力が欠如し、衝動性が高く、反社会的行動をとる「サイコパシー」
・他者に苦痛を与えることから快楽を得る「サディズム」
の4つです。
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では、こうした「ダーク」な性格特性はどのようにして生まれるのでしょう?
これまでの研究では、性格の形成には遺伝と環境の両方が関与していると考えられてきました。
たとえば、サイコパシーはある程度遺伝的要因によって決定されることが知られています。
しかし環境要因、特に親の養育スタイルがどの程度影響を与えるのかは、これまで十分に解明されていませんでした。
ある研究では、子供の頃に不安定な家庭環境で育った人々は、大人になってから攻撃的な行動をとる可能性が高いことが示されています。
研究チームは、親の厳しいしつけがダーク・テトラッド特性の発達とどのように関連しているのかを明らかにするため、調査を行いました。