「黄金の腕を持つ男」、88歳で死去
ハリソンさんは先月の2月17日に、豪州ニューサウスウェールズ州の老人ホームで静かに息を引き取りました。
享年88歳でした。
彼の娘であるトレーシー・メロウシップさんは取材に対し「父は、多くの命を何の見返りもなく救えたことをとても誇りに思っていました」と話しています。

またオーストラリア赤十字社の献血サービス「Lifeblood」のスティーブン・コーネリッセンCEOは、ハリソンさんの功績についてこう述べています。
「ハリソンさんは非常に並外れた忍耐強さと優しさを持つ寛大な人物でした。
彼は生涯を通じて献血に献身し、世界中の多くの人々の心をつかみました。
また彼自身は、自分の献血が他の献血者のものと変わらない重要性を持ち、誰もが彼と同じように特別な存在になれると信じていました。
彼は自分が決して会うことのない赤ちゃんたちを救うために、実に1173回も自らの腕を差し出し、見返りを求めることは一切なかったのです。
加えて、最愛の妻であり、献血者でもあったバーバラさんを亡くした後の最も辛い日々の中でも、彼は献血を続けました。
ハリソンさんは信じられないほど素晴らしい遺産を残してくれたのです。
Lifeblood、そしてオーストラリア全体を代表し、彼が生涯をかけて行った命を救う貢献、そして彼が救った数百万の命に対し、心からの感謝を捧げます」
Lifebloodは現在、ハリソンさんや他の献血者の血液や免疫細胞を複製することで、実験室で抗D抗体を増やす研究を進めているとのことです。
”黄金の腕を持つ男”、ジェームズ・ハリソンさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
日本では輸血を受けたら献血できないんじゃないの?
自分も少量の輸血だったけど恩返しはしたい
見返りを求めない風潮は偽善者に力を与える悪い習慣だよ