オペレーターはドローンを何台まで操作できる?
ロボット技術は、工場の自動化から家庭用掃除機まで、私たちの生活に深く浸透しています。
特に、災害現場や戦場など、人間が立ち入るのが困難な環境でのロボットの活用は、人命救助や任務遂行において重要な役割を果たしています。

しかし、複数のロボットを同時に制御する際、各ロボットの操作や監視に多くの人手が必要となり、効率性や安全性の面で課題がありました。
そこで、DARPAはOFFSETプログラムを立ち上げ、大規模なロボット群(スウォーム)の制御技術の開発を推進してきました。
スウォーム技術とは、昆虫の群れのように、多数のロボットが協調して動作し、個々のロボットが単独では達成できない複雑な任務を遂行する技術です。
この技術の実現により、少人数のオペレーターで多数のロボットを効果的に運用することが可能となり、災害対応や軍事作戦の効率化が期待されています。
実験では、地上ロボット(UGV)と空中ドローン(UAV)を組み合わせた100台以上のスウォームを使用しました。
オペレーターは、Smart Information Flow Technologies社が開発した仮想現実(VR)インターフェースを活用し、高度な指示を出すことでスウォームを制御しました。
米国陸軍の都市型訓練施設で複数回実施され、各フィールド演習では追加の車両が導入されました。
オペレーターは10分ごとに自身の作業負荷やストレス、疲労感についての情報を提供し、最終演習では生理学的センサーを用いて作業負荷が評価されました。