岩石はいつどこで見つかった?
恐竜の化石と聞くと、ほとんどの方は骨や歯を思い浮かべるでしょう。
しかし実際の体の一部は残っていなくても、恐竜たちが残した「足跡」の化石も彼らの行動や生息環境を知る貴重な手がかりになります。
特にオーストラリアでは、ジュラ紀初期(約2億年前)の恐竜の骨化石があまり見つかっておらず、この時代の恐竜の生態系は謎に包まれています。
そのため、足跡は当時の恐竜の生息状況を知る貴重な証拠となるのです。

今回調査されたのは、豪クイーンズランド州の田舎町にある高校の玄関ホールに約20年もの間、飾りっぱなしにされていた一枚の岩石板です。
この岩石は2002年に同州のビロエラという地域にある炭鉱で発掘され、おかしな足跡が付いていることから、この学校に寄贈されたものでした。
ところが誰もその足跡の真の重要性には気づかないまま、20年間もそのまま放置されていました。
しかし最近になってようやく岩石が本格的に調査され、その結果として、恐竜の足跡が無数に残された貴重な岩石であることが明らかになったのです。