デュードニーから始まる切り貼りの挑戦――なぜ少ないピースにこだわるのか

1902年に雑誌で初めて紹介されたデュードニーのパズルは、1907年に再録された著書でも大きな話題を呼びました。
たとえば手元に上のような「正三角形」の形をした紙や板があると仮定し、これを複数のピースに分割してから「回転」や「移動」で並べ替え、ここでは正方形に組み直すというパズルです。
切れ目を入れて複数のピースができあがっても、面積は当然変わらないため、三角形と正方形が同じ面積なら理屈の上では再配置可能だという期待があります。
しかし、「いったい何枚のピースに切ればスムーズに正方形を作れるのか」「複雑すぎるピース形状にならないか」という問題は常に付きまといます。
実際、適当に切っていっても正方形を作れるかもしれませんが、そのような場合は大抵、ピース数が多くなりすぎてしまいます。
ここで「なるべく少ないピース」「重ならないように正方形を形成」という課題が浮上し、それこそがこのパズルの核心的な難しさです。
「特定の解が最小である」と証明するためには、それより少ないピース数では決して正方形を作れないことをすべてのケースで示さなくてはなりません。
ピースの形状や配置は理論上無限に近いほど多様化できるため、単に面積が一致するからといって安易に確定できない点が、この問題を非常に難しくしています。
研究者たちはどのようにこの問題に立ち向かったのでしょうか?