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地球の核から貴金属が「漏れ出ている」 (3/3)

2025.05.30 21:00:32 Friday

前ページ核に沈んだはずの貴金属が地表に出てくる

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掘れない金、動く地球—深層リークが語る資源と惑星進化

掘れない金、動く地球—深層リークが語る資源と惑星進化
掘れない金、動く地球—深層リークが語る資源と惑星進化 / Credit:Canva

このことは地球化学的な好奇心を刺激するだけでなく、私たち人類にとって身近な貴金属資源にも意外なルートがあった可能性を示唆します。

例えば、私たちが日頃利用している金や白金(プラチナ)などの一部は、太古の地球の核に閉じ込められていたものが何億年もの歳月を経てマントルから里帰りしてきたものなのかもしれません。

もっとも、だからといって核から漏れ出た金が今すぐ大量に採掘できるわけではありません。

これらの元素が地表にもたらされるのは非常にゆっくりとしたプロセスであり、現実的に人類が地下2900kmの核まで掘り進んで宝を取り出すこともできないでしょう。

それでも、この発見は地球内部のダイナミクスを理解する上で大きな一歩です。

メスリング氏は「今日観測されたようなプロセスが過去にも作用していたかどうかは、まだ証明が必要です。しかし我々の発見は、私たちの惑星の内部ダイナミクスの進化に関して、まったく新しい視点を提供します」と述べています。

今後、ハワイ以外のホットスポット火山(例えばアイスランドや日本列島)の岩石を詳しく調べれば、核からマントルへの“リーク”がどれほど普遍的な現象なのか、さらに理解が深まるかもしれません。

もしかするとこの地球深部からの貴重な贈り物という現象は、地球だけでなく他の岩石惑星にも共通するメカニズムなのかもしれません。

地球という惑星の内側には、まだまだ未知のドラマが隠されているようです。

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地球の核から貴金属が「漏れ出ている」 (3/3)のコメント

ゲスト

惑星の核から金を抜き取ることもできない自称神の異星人アヌンナキさん…。

ゲスト

月や火星もそうだけど、岩石惑星が冷えて固まってくると収縮して、その圧力で惑星内部が絞り出される事があるから、地球もそれが現在も進行してるんでしょうね。

ナゾロジーが好きな空想家

地球の内部深くに、超新星の核融合Rプロセスで生まれる貴金属類がなぜ存在するのかは本当に謎だと思います。
謎解きのために、一つの仮説を立てるとすれば、46億年を超える太古の昔に、太陽が、高速で自転する白色矮星とほぼすれすれの距離で遭遇して、白色矮星側が潮汐力により崩壊して、太陽系の惑星群が誕生したのではないか?と考えることが出来ます。
今から約7万年前に、太陽系の近辺を、ショルツ星と呼ばれる赤色矮星の連星系が通過するケースがありました。もしかしたら、太陽のすれすれの距離を別の恒星が通過するケースを想定することも考えられると思います。

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