15%の差異が示すもの──ヒト特有の遺伝子機能と「ヒトとは何か」

ヒトとチンパンジーのゲノムが最大15%も違っているという事実は、一見すると「たった1%の違いしかない」というこれまでのイメージを覆し、私たちヒトが思った以上に特別な存在であるかのようにも思えます。
もっとも、85%以上は配列が共通することに変わりはなく、生物全体から見ればヒトとチンパンジーが極めて近縁である事実に揺らぎはありません。
その上で今回重要なのは、両者の間に残る違いがどのような種類のものかが具体的に判明した点です。
言い換えれば、「1%」という単純な数字よりも質的な違いに注目すべき段階に科学は踏み出したのです。
この差異15%の中には、先述したようにヒトにしか存在しない遺伝子や配列が数多く含まれています。
これらはヒト特有の体質や能力に関わる要素を秘めている可能性があります。
実際、研究チームが発見した各種ごとに固有な数百もの新規遺伝子の中には、ヒトが大型の脳を獲得するのに寄与したと考えられるものが既に含まれていることが分かりました。
論文の共著者であるワシントン大学のエバン・エイクラー教授は「セグメンタル重複中に各種固有のタンパク質コード遺伝子が何百も見つかっており、その中にはヒトをヒトたらしめる変化(例えばヒトの脳がより大きいこと)に寄与するものもあることが既に示されています」とコメントしています。
さらに、ヒトと他の類人猿で大きく構造が異なるゲノム領域からは、ヒトにだけかかる病気や人類の進化上の適応形質につながる手がかりも得られています。
例えば免疫系の遺伝子群の違いは、人類特有の感染症への抵抗性や脆弱性と関連している可能性があります。
皮膚や毛に関わる遺伝子の変化からは、人類が裸の皮膚を進化させた経緯に迫れるかもしれません。
味覚や代謝に関する遺伝的差異は、それぞれの食性や寿命の違いとも結びついている可能性があります。
このように、ゲノム上の差異を詳細に洗い出すことで、ヒト固有の生物学的特徴の遺伝的背景が次第に明らかになりつつあります。
今回の研究は、ヒトと最も近い生物である大型類人猿との遺伝的距離を初めて正確に測り直したという意味で画期的です。
その結果明らかになった「15%の差異」は、単に数字が増えたというだけではなく、ゲノムの中でヒトだけが持つ“特別な部分”を炙り出した点に大きな意義があります。
研究チームは「この新しい類人猿ゲノムリソースのおかげで、ヒトゲノム中のあらゆる塩基対について、その進化の歴史を再現できるようになる」と述べています。
ゲノムという設計図を全て埋め尽くすピースが揃ったことで、人類の進化の物語をこれまで以上に詳しく紡ぎ直すことが可能になったのです。
その過程で、人類とは何か、ヒトをヒトたらしめるものは何かという古くて新しい問いにも、新たな答えが得られるかもしれません。
今回得られた高品質な類人猿ゲノムは今後、保存の危機に瀕する霊長類の保全遺伝学にも役立てられると期待されています。
ヒトとチンパンジーのゲノムは15%も違う──この新事実は、人類の進化と生物学的な特異性を考える上で、従来とは異なる視点を私たちにもたらしてくれるに違いありません。
人と類人猿のゲノム解析で相互の違いを明確化させた研究者の努力を先ずは称賛します。
類人猿最強と言われる種はゴリラと言われますがどの類人猿も人間の暮らしの近くに営巣地がある種は人間同様に道具を使い獲物を加工して食べます。類人猿以外の他の生物も人間が使う道具を利用して狩りをし獲物を狩り食べますし東南アジアには勢力圏を広げる為に道具を用いて闘う猿まで現れて来ています。人間は生物のひとつの過程で産まれた変異種で特別な存在ではないかもしれません。新たな人間が今人間側が動物と呼んでいる種族から産まれ繁栄する時代が来るのでしょう。だから私たち人間は安心して淘汰するまで研究したり殺し合ったりして良いのかもしれません。
一塩基=1ビットって違う気がする
DNAの1bはビットではなくベース(base=塩基)ですね。
単位がbp(塩基対)でなくてb(塩基)なのは何故だろう。
解析するときは一本鎖にするからとかでしょうか。
タナセボラ卵子の、マヨネーズピァアとは、0.157851%で、出来ていて、その結果、人は、アルツハイマー病が治った。以上さすがですね。インパクトテネジィー
重複した内容の記述が散見されて、ChatGPTみを感じるの自分だけ?
「ウソだった」ってセンセーショナルな書き方はどうかと思うけどね。
小学生じゃあるまいし
最近やたらコメント多いし
HNも多い。私の影響だろうか?笑
前はHNつけてる人少なかったように思うな
一年以上前の記事はコメント自体がない