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たった1日の寝不足で、脳は「ある物」が無性に食べたくなる (2/2)

2025.06.19 07:00:37 Thursday

前ページ寝不足の脳がジャンクフードを欲する理由は?

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ダイエットの失敗も招いてしまう

こうした変化は、単に「ジャンクなものを食べたくなる」だけでは終わりません。

睡眠不足は、体の代謝にも深刻な影響を与えます。

睡眠が十分なとき、私たちの体は「インスリン」というホルモンを使って、血液中の糖分を細胞に取り込むことでエネルギーに変えています。

ところが、寝不足になると、このインスリンの働きが大きく低下し、血糖値が下がりにくくなります。

この状態が続くと、余った糖は脂肪として蓄積されやすくなり、特にお腹まわりに脂肪がつきやすくなるのです。

また、先述したコルチゾールの増加も、脂肪の蓄積を加速させます。

コルチゾールはとくに「内臓脂肪」をためこむ性質があるため、メタボリックシンドロームや2型糖尿病のリスクが上がってしまいます。

しかし、こうしたネガティブなサイクルにはブレーキをかける方法もあります。

それが「睡眠そのもの」です。

睡眠は体の修復を担うだけでなく、ホルモンバランスの調整や、代謝の再起動を行う時間でもあります。

つまり、睡眠は単なる休息ではなく、体と脳の「リセットボタン」なのです。

たとえ数日間でも、連続して質の高い睡眠をとることで、乱れたホルモンバランスや代謝機能は元の状態に戻りはじめます。

食欲も落ち着き、無性にジャンクフードを求める衝動もおさまってくるのです。

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夜ふかしした翌日に、甘いものや脂っこいものが食べたくなるのは、決してあなたの意志が弱いからではありません。

それは体と脳が「睡眠不足というストレス」に反応している自然な現象です。

「ダイエットの失敗」は、意志や根性だけで語れるものではありません。

むしろ、日々の睡眠こそが食欲と健康をコントロールする鍵を握っているのです。

健康な食生活やダイエット成功の鍵を握るのは、質のよい睡眠をとること。

睡眠は現代人に最も必要な時間と言えるでしょう。

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