「しっかり寝なきゃ」と気にしすぎるのもNG?

その3:カフェインを完全に断つこと
カフェインは眠気をもたらす神経伝達物質「アデノシン」の働きをブロックします。
しかし、カフェインの代謝スピードは人によって大きく異なります。
中には、朝のコーヒーを飲むことで寝起きのだるさを和らげ、日中の活動が活発になり、その結果として夜の睡眠リズムが整いやすくなる人もいます。
一方で、カフェインに敏感な人は午後や夜に摂ると眠れなくなることもあるため、遅い時間の摂取を控えることは有効です。
ただし、必ずしも完全に断つ必要はなく、自分の体がどう反応するかを理解することが大切です。
その4:「睡眠を最適化しよう」と頑張りすぎること
近年、ウェアラブル端末や特別なマットレス、眠りを促すアロマスプレーなどを含む「睡眠経済」は、世界で4000億ポンド(約80兆円)規模の市場に成長しています。
これらの製品は役立つこともありますが、「完璧に眠らなければならない」というプレッシャーを生み、かえって眠れなくなる不安症状を招くこともあります。
睡眠は本来、自律的に体が調整する働きであり、消化や血圧と同じように意識的に完全にコントロールできるものではありません。
睡眠にこだわりすぎることで逆に眠れなくなるパラドックス(逆説的な現象)が起きるのです。
ときには「気にしすぎない」ことが、かえって自然な眠りを呼び戻す最良の方法になる場合もあります。
その5:毎晩同じ時間だけ眠ろうとすること
健康的な睡眠は「1日〇時間」と決まっているわけではありません。
私たちの眠りはストレス、体調、年齢、環境、子育てなどの責任によって日々変化するものです。
例えば、赤ちゃんは数時間ごとに授乳が必要であり、母親の睡眠パターンもそれに合わせて柔軟に変化します。
こうした柔軟性こそが、進化の中で生き延びるための重要な特性でした。
毎晩同じ時間眠ろうと期待することは、かえって現実的ではなく不安を高めることがあります。
眠りの質は日によって揺れ動くものであり、良い日もあればそうでない日もあるのが普通です。
現代人は睡眠不足になりがちで、不眠症を訴える人も多いでしょう。
それを解決するために、いろんな睡眠促進方法を試すこともあるはずです。
しかしきっちりとした睡眠ルールを立てて、それに従うよりも、「眠くなったら寝る、眠くないなら無理に寝ようとしない」ことが逆に適切な睡眠を促してくれるのかもしれません。
仕事をしている人はそれに影響出ますからきちんとスケジュール通りに寝る事が必要になりますけど、そうでないのなら眠くないなら起きていればいいと思いますよ。