なぜ若者たちは不幸に?

研究チームは米英にとどまらず、2020〜2025年の44カ国・約190万人のオンライン調査(Global Minds Project)を解析。
ここでも不幸感は年齢とともにほぼ単調に低下していました。
メンタルヘルス総合スコア(MHQ)や「悲嘆・絶望感」「不安・恐怖」「自傷思考」など複数の指標で同様の年齢プロファイルが確認され、若い女性でより深刻という性差も広範に再現しています。
では、なぜ若者の不幸感が世界的に強まっているのでしょうか。
論文は正確な因果関係を断定していませんが、複数の要因の可能性を指摘します。
第一に、2008年の世界金融危機の長期的影響で就職・所得の展望が悪化し、新規参入世代に「心的な傷跡」が残ったこと。
第二に、メンタルヘルスサービスの慢性的な資源不足で、若年層の不調が長期化・慢性化しやすいこと。
第三に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が既存の悪化傾向を加速した可能性。
第四に、スマートフォン/SNSの普及が比較・孤立・睡眠の質低下などを通じて不調を強めている可能性です(自然実験を含む研究では、利用制限が自己申告のウェルビーイングを改善したという報告もある)。
いずれも一つで説明しきれるわけではなく、国・地域・性別・社会制度によって重みが異なると考えられます。
重要なのは、年齢と不幸感の関係が構造的に変わってきているという点です。
「人生のどこでしんどさが最大になるのか」という当たり前だと思われていた曲線が、わずか10年あまりで反転しました。
個人の努力や「気の持ちよう」では吸収しきれない社会的変化が、若者のメンタルに集中してのしかかっている可能性があります。
学校・職場のメンタル支援の底上げ、SNS・スマホ利用の健全化、アクセスしやすい対面・オンラインの相談窓口、家計や住宅を含む将来展望の回復――政策と実務の両面で、若者を起点に据えた再設計が問われています。
オンラインの影響がほとんどない発展途上国で調査すればまた違ってくるさ
若者は押し寄せてくる規制の波に対抗する手段が乏しい
しかも真っ先に抑圧の対象にされる。聞こえのいい言葉を盾にな
高校生です。インターネットの普及のせいで若者は悪い意味で現実主義になってきているのかなって思う。
ネットに存在する毒された情報から一旦距離を置いて、リアルな世界に身を置いた時の自分が気持ち良く過ごせそうな生き方を、ゆっくりじっくり時間を掛けて考えて見るのはどうだろう?
自分の時間は大して無いのに、入って来る情報だけがあまりにも多過ぎる。
自分の人生では自分一人分の体験しか出来無いのに、一体全体何人分の経験値と比べる積もり?
そんな無駄な事にばかりエネルギーを遣ってないで、深呼吸して、肩の荷を下ろして、自分自身の幸せを探そうよ。
僕も不幸感を感じてる若者だけど、本当に個人的な話、僕の場合は「青春至上主義」の急速な拡大が原因だと感じる……
こういう小さな小さな要因がたくさんあるんだろうな
不幸の多くは他人との比較から生じる。
とりわけ学校教育は(能力的に同等とみなされる)同年代で人を集めてしまい、学業やスポーツといった(現実世界と比較するとはるかに少数の)評価軸で相互評価するような環境を作ってしまうため、学校に通う若者のほとんどは不幸を感じるのは自然なことだ。
日本の場合は新卒といって同年代がそのまま新入社員にスライドするため、この不幸な期間がプラス数年分延びてしまうかもね。