「R2-D2の声」は鳥の“音マネ能力”を調べる最適な素材だった
人間の声を真似して話すオウムやインコの動画はよく知られていますが、彼らが人工的な電子音まで再現できるかどうかは、これまでほとんど調べられていませんでした。
研究者たちが興味を持ったのは、鳥が「意味」ではなく「音そのもの」を学習するという点です。
もし音を丸ごとコピーする能力があるなら、人間の言葉以外の人工音もそっくり再現できるはずです。
では、その限界はどこにあるのでしょうか。
この疑問に対して、ライデン大学やアムステルダム大学の研究チームが着目したのが、世界中に投稿された「R2-D2の声をまねて鳴く鳥」の動画でした。
スター・ウォーズに登場するドロイドR2-D2の電子音は、単純な「ピッ」という音だけでなく、複数の周波数が重なった複雑な合成音も含んでいます。
実はこの「R2-D2の電子音をオウムに学習させてみた」というタイプの動画は、世界でそこそこ人気があり、投稿者の国籍も環境もバラバラで、それゆえに、家庭や飼育環境の中で比較的自然に鳥が人工音を学習したデータが集まっているのです。
実際、鳥にR2-D2の電子音を学習させるためのベースの動画というのも投稿されています。
この“音のバリエーションの幅”は、鳥がどくらい複雑な音を模倣できるのか調べるうえで非常に都合の良い素材でした。
研究者たちはYouTubeやTikTokなどから115本の動画を収集し、9種のオウム・インコとホシムクドリ(European starling)の個体がまねた音声をすべて切り出して比較しました。
解析では、音の高さや変化の仕方を細かく読み取り、どれほど“元のR2-D2音に似ているか”を数値として割り出しました。(このオリジナルの音は上の動画を参考にしている)
つまり、ただ「聞いた感じが似ている気がする」ではなく、周波数の動きそのものをもとにした客観的な精度比較を行ったのです。
その結果、研究者たちを最も驚かせたのは、「勝者がオウムではなかった」という点でした。
人間の声真似をさせた場合、オウムはトップクラスの精度を持っていますが、電子音のモノマネとなると、多くのオウム類もホシムクドリが高いレベルで模倣していたのです。
しかも、ホシムクドリは複数の音が重なって鳴るようなR2-D2特有の“多重音”まで再現していたのです。
一方でオウム類はそのような複雑な多重音を完全に再現することはできませんでした。
さらに意外だったのは、オウム類の中でも、大型のアフリカン・グレーより、小さなセキセイインコやオカメインコのほうが、模倣精度が高かったという点です。
大きな脳を持つオウムが必ずしも“音マネ上手”とは限らず、むしろ小型種の方が、R2-D2の電子音の精密な模倣が得意だったのです。
こうした“意外な強者”と“見かけによらない苦手分野”が浮かび上がったことで、鳥の音マネ能力にはまだ知られていない奥深さがあると分かってきました。
では、なぜ種類によってここまで差がついたのでしょうか。
また、今回の研究にはどのような特徴や注意点があったのでしょうか。
次のパートではその背景に迫っていきます。



























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