古代の「文化戦争」?火山灰から現れたストア哲学の過激な一面

では、実際に「焼け焦げた巻物に書かれた文字」をどうやって読むことができたのでしょうか?
今回鍵となったのは、「パルス熱サーモグラフィー(能動赤外線サーモグラフィー)」という技術です。
難しい名前に聞こえるかもしれませんが、実はとてもシンプルな原理を使っています。
簡単に言うと、物体に短く強い光の「熱」を当て、その熱がどのように冷めていくのかを赤外線カメラで観察する方法です。
もともとは航空機の翼や工業的な部品に小さなヒビや内部欠陥がないかを調べるためなど、工業現場で使われてきた手法でした。
今回、研究者たちはこの技術を、ヘルクラネウムの炭化したパピルスに初めて本格的に試しました。
やり方はとても慎重です。
まず、巻物にカメラのフラッシュのような短い光の熱を当てますが、その熱はたった2〜3℃だけ紙を温める程度です。
これは夏の日差しよりもはるかに弱い熱で、巻物を傷つける心配はありません。
その後、赤外線カメラを使って巻物が冷めていく様子を高速で撮影します。
すると、不思議なことに、インクが書かれた部分と何も書かれていない部分では、光を吸収して温度が上がる・下がる様子が微妙に異なります。
その違いが画像にくっきりと文字として現れるのです。
たとえるなら、手紙の紙にレモン汁で書いた見えない文字が、火にかざすと浮き出る昔ながらの“秘密の手紙”のようなイメージです。
この方法は巻物を無理やり広げたり、強い光や熱を使って壊したりすることがありません。
ごくわずかな熱で、安全に文字を読み取れるようになりました。
つまり、巻物を守りながら中身を明らかにすることができたのです。
それでは、この技術で見えてきたゼノンの「禁断の思想」とは、一体どのようなものだったのでしょうか?
研究者たちは炭化した巻物の中にあったフィロデモスという古代哲学者が書いた『ストア派学派史』のこれまで読めなかった部分をこの技術によって大きく読みやすくました。
それによると、フィロデモスはゼノンの『共和国』を「道徳的に疑わしい内容で、性や社会について恥ずかしい慣行を推奨するもの」と評していたのです。
先にも述べたように、ゼノンは「結婚制度の廃止」「恋人の共有」「貨幣の廃止」「裁判所の廃止」「財産の共有」「男女の完全な平等」「同性愛の容認」といった現代から見ても極めて進歩的な主張を展開していましたが、フィロデモスはそれが間違いであると反論していたわけです。
こうしたゼノンの「禁断の思想」自体は、他の文献からも断片的には知られていましたが、新たな分析により「フィロデモスがどの言葉を使って、ゼノンを批判していたか」という生々しい一次資料が今回これまで以上にはっきりと確認されました。
つまり、ゼノンの過激な思想が単なる噂ではなく、当時の哲学者から実際に問題視されていたというより直接的な証拠が、2000年の時を超えて鮮明になったのです。
そして、ゼノン自身の人間的な姿も、パピルスから浮かび上がりました。
彼はフェニキア出身の外国人で、ギリシャ語の発音が悪いと嘲笑されていました。
粗食で身体が弱く、宴会も避けがちでしたが、最終的にはその知性と人柄から、アテナイ市から公的な葬儀で顕彰されるほど尊敬される哲学者になりました。
パピルスの中の文字は、単に思想だけでなく、古代人ゼノンの素顔そのものを鮮やかに蘇らせているのです。
ピサ大学の研究を率いるラノッキア教授は、「今回の発見は、ギリシャ哲学史上の重要な出来事や人物への理解に大きな影響を与える可能性がある」と語っています。
単なる技術の成功にとどまらず、思想や哲学の研究にも新しい視点をもたらす、大きな一歩となりました。
























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逆に言うとそんな昔からあったありがちな思想で最近になって出てきた画期的なものでないということでもありますね。
進歩的?どこが?
何かやたら現代の左翼のような思想だな