放射線防御サプリのヒントになるか?
今回の研究により、放射線耐性を持つ真菌A.プルルランスをエサとして与えることで、被曝後のショウジョウバエのオスでは寿命や腸の状態が良くなる傾向を示す放射線防護の手がかりが示されました。
研究チームは、このカビ食で腸の損傷(とくに核の形の乱れ)が和らぎ、それが生存の改善に関わる可能性があると考察しています。
放射線による被害を“食べ物の力”で減らせる可能性を示した意義は大きいでしょう。
さらに論文の著者らは、A. pullulansを「高等生物でも試す価値のある有望な放射線防護候補」だと述べています。
特に腸は放射線治療でもダメージを受けやすい急所であり、本手法は放射線療法を受ける患者の副作用軽減につながる潜在力があると考えられます。
例えば、がん放射線治療中の患者にこの菌由来の成分を投与して腸を保護できれば、治療の安全性とQOL(生活の質)向上につながるかもしれません。
実際、現在の医療でも腸が大きく傷つくタイプの急性被曝を事前に防ぐ方法は限られており、ビタミンEの一種(ガンマトコトリエノール)などが動物実験で研究されています。
したがって、今回のようなアプローチは放射線による胃腸ダメージを抑える新たな有用菌に似た発想として注目されます。
研究チームは、放射線被曝による損傷を減らす新たな方法として、まず放射線療法の患者が恩恵を受ける可能性があると指摘しています。
ただ人間で同じように効果が得られる保証はなく、安全性の検証も必要です。
またA. pullulansが放射線防御に寄与した具体的な成分や仕組みも特定できていません。
それでも、「他の生物が持つ耐性を食べて取り込む」という一見夢物語なアイデアが、現実の実験である程度支えられた意義は大きいと言えます。
放射線防護というと重厚な装備や薬剤を思い浮かべますが、全く別発想の有用菌に似たアプローチが拓けたことになります。
安全性が確認されたうえで微生物の力で被曝耐性を底上げできれば、医療だけでなく宇宙開発・原子力事故対応など様々な分野で恩恵があるかもしれません。
研究チームは今後、マウスなど高等生物での追試や、菌が作り出す防護物質の特定が課題になると述べています。
次のステップとして、放射線耐性菌から抽出した有用成分をサプリメントのような形で投与し、防護効果を検証するといった展開も考えられます。
もしかしたら未来の世界では、放射線に晒される前に「放射線防御サプリ」のようなものをひと飲みするだけで準備完了、という時代が来ているのかもしれません。




























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食べて強くなるのは夢物語、言うほど夢物語でしたっけ?
体は食べたもので出来ていますよ。
強くなりたければ食らえってやつです。