鉄×光で薬づくりはどこまで現実になるのか

今回の研究により、「鉄と青い光を使うことでレアメタルに依存しない高度な不斉反応と天然物合成が可能であること」が示されました。
しかもキラル配位子は従来の約3分の1で済み、主役は地球に豊富な鉄という、資源とコストの両面でありがたい組み合わせです。
名古屋大学のプレスリリースでも、「豊富な資源である鉄とクリーンなエネルギーである光」を強調し、高価なキラル配位子Xの使用量を1/3に削減したことがポイントとして挙げられています。
もちろん今回の研究成果をもって「鉄がレアメタルを完全に置き換えた」と言うことはできません。
それでも、「鉄でもここまでできる」「鉄×光で薬を作る時代が、ようやく設計図レベルで見えてきた」と言うだけの説得力は十分にあります。
贅沢な素材をふんだんに使った高級料理と同じ味を、スーパーの食材と工夫されたレシピで再現して見せたような今回の研究は、化学者たちにとっても心強いニュースです。
もしかしたら未来の世界では、採掘に環境負荷の高いレアメタルではなく鉄と光を用いた方法が一般的になっているかもしれません。

























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