協力の形は社会ごとに「調整」されていく
研究で最も印象的だったのは、幼少期には文化差が小さいという点です。
幼い子どもたちは、どの社会でも、自分の取り分を優先する選択をしがちで、協力行動に大きな違いは見られませんでした。
しかし、小学校中学年から高学年くらいの年齢(おおよそ8〜13歳)になると状況が変わります。
子どもたちの行動は、次第にその社会で大人が「正しい」と考えるやり方に近づいていきました。
たとえば、公平さや信頼に応える行動では、多くの社会で年齢とともに大人の規範とのずれが小さくなっていきます。
そして、許しに関しては、五つの社会すべてで共通点が見られました。
実験では、相手がうっかり間違いを犯した場面を設定しましたが、そのときに相手をきびしく罰するのではなく、多くの分け前を返して関係を修復しようとする行動が、どの社会でもいちばん多く見られました。
大人や子どもの判断でも、こうした「許す」対応が支持されており、許しが人間社会において比較的普遍的な協力の要素である可能性が示されています。
正直さについては少し異なる傾向が見られました。
この研究では、多くの子どもが「どうするのが正しいか」は理解しているものの、そのとおりに行動できない場面も残っており、正直にふるまうことが年齢が上がっても簡単ではないことがうかがわれました。
得をするチャンスが目の前にあるとき、「正しい」と分かっていても実行するのは難しい、という現実が浮かび上がります。
研究者らは、これら四つの行動の組み合わせから、子どもたちが三つの異なる協力戦略を用いていることも明らかにしています。
すなわち、個人の利益を最大化する戦略、相手が特定されない状況でも広く協力する戦略、そして相手や状況に応じて協力を使い分ける戦略です。
どの戦略が主流になるかは、年齢だけでなく社会の構造とも密接に関係していました。
たとえばエクアドルのシュアール社会では、資源を無駄にせず最大限に活用する行動が目立ちました。
一見すると不公平に見える選択でも、それは「平等を軽視している」のではなく、資源が限られた環境で合理的に振る舞うという、その社会の規範と一致しています。
研究者らは、こうした行動もまた、その文化に根ざした協力の一形態だと解釈しています。
もっとも、この研究には限界もあります。
調査は一時点で行われたもので、同じ子どもを長期的に追跡したわけではありません。
また、対象となった五つの社会も、人類全体の多様性を網羅しているわけではありません。
今後、別の社会やより幅広い年齢層でも同様の調査を行うことで、協力行動の発達パターンがどこまで共通し、どこから違ってくるのかが、さらに明らかになっていくでしょう。
子どもたちにとっての「協力」は、「すべてが同じもの」ではありません。
子どもたちは成長の過程で、自分が生きる社会にとって意味のある協力の形を学び、調整していくのです。
この研究は、その過程が文化によって丁寧に形づくられていることを、実証的に示したものと言えるでしょう。























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