隕石衝突は“生命の終わり”ではなく“旅立ち”かもしれない

今回の研究により、「隕石衝突が起きても、その衝撃から岩のすき間の微生物が生き残れる可能性が十分にある」ということが示されました。
少なくとも、出発の瞬間にかかる圧力という、最初の関門については、「特別にタフな細菌ならかなりの割合で通過できる」という結論です。
これまで空想のように語られてきた「岩に守られて宇宙を旅する生命」の物語に、具体的な数字と「イケる可能性」が与えられたのは大きな進歩と言えるでしょう。
この視点から改めて宇宙を見てみると、星同士の激しい衝突は、必ずしも「生命を終わらせるだけのイベント」ではないかもしれません。
ある星では大量絶滅を引き起こす一撃が、別の星では、新しい生命の種をまき散らす役割を果たしているかもしれないからです。
研究チームの一人は、「もしかして、私たちは火星人なのかもしれない」と冗談まじりに語っていますが、こうした言葉が完全な笑い話では済まなくなりつつあるわけです。
もっとも今回確かめられたのは、あくまで「出発の衝撃」の部分だけです。
宇宙空間の冷たさや真空、長い時間にわたる放射線、そして別の星に落ちるときの二度目の衝撃など、まだ検証すべきステップはたくさん残っています。
また、実験で使われたのは特別にタフな一種類の細菌であり、多くの生き物が同じように耐えられるわけではありません。
それでも、この結果には大きな意味があります。
細胞はやわらかくて壊れやすい存在だ、という私たちの直感に対し、この実験は「条件しだいでは、細胞は金属よりもしぶとい」と静かに反論してきます。
実験装置の金属部分のほうが先に破損してしまったのはその実例とも言えるでしょう。
この研究成果を応用できれば、「どこまでなら生命が生き延びられるか」をより正確に見積もり、将来の宇宙探査やサンプル回収計画の設計に役立てる可能性があります。
もし未来の惑星探査で地球と同じ二重らせん構造のDNAを持つ地球にいそうな生命が発見された場合、それがパンスペルミア仮説による生命の伝播か、惑星固有の生命かで、科学者たちを悩ますかもしれません。


























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