見えていたのに見過ごされていた「暗い星」たち
太陽系外惑星を探す代表的な方法の1つに、「トランジット法」があります。
これは、惑星が光を放つ恒星の前を横切るとき、恒星の明るさがほんのわずかに暗くなる現象を利用する方法です。
たとえば、遠くの街灯の前を人が横切ると、一瞬だけ光が弱まって見えることがあります。
トランジット法は、それに似た微かな変化を宇宙規模で探す作業だと考えるとわかりやすいでしょう。
TESSはまさに、このトランジットを見つけるために設計された宇宙望遠鏡です。
ただし、これまでのTESSによる惑星探索では、比較的明るい恒星が主な対象になっていました。
明るい星の方が、惑星が横切ったときの明るさの変化を見つけやすく、確認もしやすいからです。
一方で、TESSの広い視野には、もっと暗い星も大量に写り込んでいます。
しかし暗い星では、明るさの変化がノイズに埋もれやすく、人間の目や従来の解析では見逃されがちでした。
今回のT16プロジェクトは、そこに注目しました。
研究チームは、TESSの主要ミッション第1サイクルで得られた全天画像から、TESS等級16等までの恒星8371万7159個の光度曲線を整備しました。
光度曲線とは、星の明るさが時間とともにどう変化したかを記録したデータです。
チームはこの膨大なデータに対して、傾向除去や系統誤差補正を均一に施し、TESSの公式パイプラインでは十分に扱われてこなかった暗い星まで含めて探索できるようにしました。
そして機械学習を用いた半自動探索により、わずかな明るさの低下の中から、惑星の通過らしき信号を探し出したのです。



























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