「超保存領域」が暴いたサメの過去

では、なぜこんな大きな話になったのでしょうか。
通常、進化の枝分かれを調べる一つの方法として、DNAのタンパク質の設計図部分の違いを比較します。
しかし新たな研究では、非常に変化しにくい「超保存領域」と呼ばれる部分も比較されました。
超保存領域とは、長い長い進化の時間をへても、ほとんど姿を変えずに残ってきたゲノムの部分のことです。
タンパク質の設計図部分にくらべて、ここの変化は非常にゆっくりです。
では、なぜそんな部分が家系図づくりに役立つのでしょうか。
理由は、あまりに変わりやすい場所ばかりを見ると、古い昔の枝分かれをたどるのが難しくなることがあるからです。
何億年も前の分かれ道を知りたいときには、短い時間でどんどん変わる部分より、ゆっくり変わる部分のほうが手がかりになりやすいのです。
するとタンパク質の設計図部分をもとにしたデータからは、サメは今まで通り、進化の枝の上でもひとまとまりの「いわゆるサメ」のグループとして分類できました。
ところが超保存領域の解析では、六鰓目と呼ばれる「古いサメ」が「いわゆるサメ」から飛び出し、こちらでは早い時期に分岐していることがわかったのです。
今回の研究では、今生きている軟骨魚類の共通祖先はおよそ三億八千万年前、六鰓目が他のサメとエイから分かれたのはおよそ二億八千万年前、そしてそれ以外のサメとエイの共通祖先はおよそ二億五千万年前と見積もられています。
研究者たちはこのような億年単位の進化系統樹を調べるには、超保存領域のデータのほうがやや有力になり得ると考えているようです。
もしこの予測が正しければ、私たちが「いわゆるサメ」と呼んでいるグループでは、主要な枝分かれが恐竜時代の前半から中ごろにかけて集中したとされます。





























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