なぜミイラの中に『イリアス』が入っていたのか?
【イリアスの一節が記されたパピルスの実際の画像がこちら】
この発見があったのは、第22区画の第65号墓と称される発掘地です。
調査チームは2025年11月から12月にかけてここを発掘し、木棺に納められたローマ時代のミイラを調べる中で、腹部に置かれたパピルスを確認しました。
実は、ミイラと一緒にパピルスが埋葬されること自体は、前例がないわけではありません。
これまでにも、胸部や骨盤周辺に、包帯の下へ折りたたまれて粘土で封印されたギリシャ語パピルスが見つかっていました。
ただし、そこに書かれていたのは主に呪術的、儀礼的な文言でした。つまり、死後の旅や来世での守りに関わるような内容です。
【発見されたミイラの画像がこちら】
ところが今回は違いました。
修復と分析の結果、そこに書かれていたのがホメロスの『イリアス』第2巻の有名な一節、「船団目録」だと判明したのです。
これはトロイア戦争に参加したギリシャ軍の勢力を列挙する場面で、西洋文学史でも特によく知られた部分です。
ただし、ここで注意したいのは、亡くなった人物が『イリアス』の愛読者だったから、一緒に葬られたと断定はできない点です。
チームによれば、このパピルスは再利用されていた可能性があります。
もともとは『イリアス』の写本だった素材が、後に魔術的な用途のために使い回され、結果としてミイラ化の工程に取り入れられたとも考えられています。




























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