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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
psychology

「痛いの痛いの飛んでいけ~」は本当に効いていた、医学的根拠を発見

2026.07.15 17:00:30 Wednesday

子どもの頃、転んだ膝をさすりながら「痛いの痛いの飛んでいけ~」と言ってもらった経験がある人は多いでしょう。

もちろん、言葉そのものに傷を物理的に癒す力があるわけではありません。

しかし、痛い場所に触れたり、さすったりする行為には、実際に痛みの伝わり方を弱める仕組みが備わっている可能性があります。

九州大学の研究グループはこのほど、痛みを抑える働きをもつ「触覚神経の集団」をマウスで特定しました。

この神経集団から送られる触覚信号は、脊髄の中で痛み信号の伝達にブレーキをかけていたのです。

「痛いの痛いの飛んでけ~」は本当に効いていた! https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/1519

なぜ人や動物は痛い場所を何度も「触る」のか?

痛い場所を思わず手で押さえたり、ぶつけた部分をさすったりする行動は、ほとんど反射的に起こります。

人間以外の動物にも、よく似た行動が見られます。

たとえばマウスは、皮膚に傷や痛み刺激を受けると、その場所を繰り返し舐めます。

これまで、舐める行動には唾液の成分が関係すると考えられてきました。

唾液には細菌の増殖を抑える成分や、熱を感じるタンパク質の働きを弱める成分などが含まれているからです。

しかし、舌が皮膚に何度も触れるという「触刺激」そのものが、痛みを軽くしているかどうかは分かっていませんでした。

そこで研究チームは、皮膚で生じた触覚信号を脊髄へ送る感覚神経のうち、「Npy2r-Cre神経」と呼ばれる特定の集団に注目しました。

実験で、この神経集団を取り除いたマウスの足裏に痛み刺激を与えると、マウスは患部を舐め続ける時間が長くなりました。

チームはこれについて、Npy2r-Cre神経がないことで、舐める動作による鎮痛作用が弱まり、マウスが痛みを十分に和らげようとして長く舐め続けたのではないかと考えました。

つまり、マウスが患部を舐める行動には、唾液成分による作用だけでなく、触覚神経を使って痛みを抑える役割も含まれていた可能性があるのです。

次ページ「痛いの痛いの飛んでいけ〜」が効く神経のしくみ

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