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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
paleontology

ジュラ紀の昆虫の「鳴き声」を復活した結果【音声あり】

2026.08.28 12:00:00 Friday

約1億6500万年前、恐竜たちが歩き回っていたジュラ紀の森では、どんな音が響いていたのでしょうか。

恐竜の姿は化石からある程度復元できますが、「音」そのものは化石として残らないため、太古の音風景を知ることは簡単ではありません。

ところが今回、研究者たちは昆虫の翼に残された発音器官を手がかりに、ジュラ紀の昆虫が発していた可能性の高い「鳴き声」を復元しました。

そこから浮かび上がったのは、現代のコオロギにも似た澄んだ音だけでなく、人間には聞こえにくい「超音波」まで飛び交っていた世界です。

研究の詳細は、中国・首都師範大学(CNU)らにより、2026年8月25日付で学術誌『PNAS』に掲載されました。

Reconstructed Jurassic insect calls evoke a 165-million-year-old forest soundscape https://phys.org/news/2026-08-reconstructed-jurassic-insect-evoke-million.html
Reconstruction of an extinct soundscape reveals ultrasonic communication in the Jurassic https://doi.org/10.1073/pnas.2615107123

化石に残った「楽器」から1億6500万年前の音を復元

コオロギやキリギリスの仲間のオスは、翼をこすり合わせることで鳴き声を出します。

一方の翼にある細かな歯状の構造を、反対側の翼にある「こすり器」でなぞると振動が生じ、翼の一部が共鳴して音が放射されるのです。

こうした器官は硬い外骨格の一部なので、声帯のような軟組織とは違い、化石として残る場合があります。

研究チームは、中国・内モンゴルの九龍山層から見つかった中期ジュラ紀の古代昆虫9種、計20点の化石を調査しました。

まず現生の近縁昆虫について、レーザードップラー振動計などを使って翼の振動や共鳴を測定。

次に化石の翼を2次元モデルとして再現し、翼の形や発音器官の構造、現生種との系統関係などから、古代の翼がどの周波数で鳴ったのかをシミュレーションしました。

さらに現生昆虫のデータから、鳴き声の基本単位がどのくらいの速さで繰り返されたのかも推定し、複数種が鳴く仮想的なジュラ紀の「音風景」を作成しています。

復元された実際の音声がこちら。

その結果、9種のうち5種は5~7キロヘルツほどの「純音」を使っていたことが示されました。

純音とは狭い周波数帯に音が集中した音で、雑音というより、比較的澄んだ高さのある音として聞こえます。

つまり1億6500万年前の森にも、現代のコオロギの鳴き声を思わせるような「虫の音」が響いていた可能性があるのです。

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