手の動きがそのまま電気になる仕組み

手袋の心臓部には、「摩擦ナノ発電機」(TENG)と呼ばれる仕組みが使われています。
これは、冬にセーターを脱ぐとパチッとくる静電気と同じ仲間の現象を利用したものです。
2つの材料がふれ合ってから離れると、その間で電気の偏りが移ります。
そのため、指が曲がったり、手首が動いたり、手が押されたりするたびに、センサーが自分で電気の信号を作るのです。
手袋にはこのセンサーが9個あり、指の関節、手のひら、手の甲、手首に散らばっています。
センサーのシートは、手の立体的な丸みにぴったり沿うように作られています。
信号の読み取りを担うのは、「時空間グラフ畳み込みネットワーク」というAIの一種です。
難しい名前ですが、要は、手のあちこちの信号が時間とともにどう一緒に変わるかを学ぶAIです。
たとえば拳をすばやく握ると信号の波の形が変わり、強く握ると波の高さが大きくなりました。
AIはこうした違いをもとに、動きを6つの手話の単語か、休んでいる状態かに振り分けます。
試験では3人の協力者が、6つの手話と休んだ姿勢を、それぞれ50回ずつ行いました。
AIに覚えさせたのも、正しく読めたかを確かめたのも、同じ3人の動きです。
この研究を紹介した科学ニュースサイトZME Scienceは、この結果が示すのは「すでに知っている人の、少ない決まった動きなら安定して読み取れる」ということだと指摘しています。
初めてこの手袋を使う人が、すぐに手話で会話できるかどうかは、まだ示されていません。
以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(【便利】手話をリアルタイムで音声に変換するスマート手袋が開発される!)
それにしても、ただの魚のうろこは、どうやって電気を生む膜に変わったのでしょうか?
























