母親の性格の「ある一面」が1年後の子どもの冷たさと結びついていた

まず、子どものCU特性は、1年たってもある程度は続いていました。
最初に冷たさの点数が高かった子は1年後も高い傾向がありましたが、その結びつきは中程度で、変わる余地も十分に残っていました。
では、母親の性格はどうだったのでしょうか。
結論から言うと、子どもの1年後の冷たさと結びついていたのは、母親のサイコパス的な性格のうち「感情」の面でした。
「人を傷つけても悪いと感じない」といった項目に強く当てはまると答えた母親の子どもほど、もともとの冷たさを差し引いても、1年後のCU特性が高い傾向があったのです。
一方で、「対人」「生活様式」「反社会」の3つの面は、1年後の子どもの冷たさの有意な予測因子ではありませんでした。
母親の「感情」の面は、共感や罪悪感の乏しさという点で、子どものCU特性の中心にある特徴とよく似ています。
研究チームも、はじめからこの面がいちばん強く結びつくと予想しており、結果はその見立てと合うものでした。
さらに、この結びつきは男の子よりも女の子で強く表れていました。
なお、1年後のCU特性の点数そのものは、男の子のほうが女の子よりやや高い傾向がありました。
ただし今回の研究は、母親の性格がなぜ子どもの冷たさと結びつくのかまでは答えていません。
遺伝で受け継がれたのか、家庭での育て方を通してなのか、あるいはその両方なのかは、今回のデータでは区別できないのです。
また、調べたのは素行障害と診断された10代とその母親だけで、父親は3人しか参加しなかったため分析から外されています。
それでも研究チームは、親の性格、とくに感情の面の冷たさが、子どもの冷たさの行方と関わる大切な「家族のリスクの目印」になりうると考えています。
これは「母親のせい」と決めつける結果ではなく、子どもの冷たさを本人だけでなく家族ごと見つめる視点が大切だと教えてくれる結果と言えるでしょう。






















