夢の嫌な感情と結びついていたのは「どんな悩み」だったのか?

2週間で集まった夢の記録は、全部で276件でした。
いちばん多く報告された感情は驚きと喜びで、過半数の記録に出てきました。
それでも、恐れや悲しみ、軽蔑、怒り、嫌悪といった嫌な感情が報告された夢は、全体の39%にのぼりました。
また、本人が「悪夢だった」と感じた夢は約11%でした。
こうした悪夢には嫌な感情、とくに怒りが結びつきやすく、反対に喜びは少ない傾向がありました。
そしてアンケートと夢日記を照らし合わせると、昼間のストレスが大きい人ほど、夢の中で強い嫌な感情を味わいやすいことが分かりました。
では、どんな悩みがいちばん夢に持ち込まれやすかったのでしょうか。
答えは、人間関係とお金の悩みでした。
なかでも、家族や友だち、恋人との関係がどうなるか分からない不安と、借金の悩みが、夢の中の嫌な感情といちばん強く結びついていました。
次にチームは、コーピングの違いがこの「持ち込み」を弱めたり強めたりするのかを調べました。
予想は、健全な対処をする人ほど嫌な夢が減り、お酒やたばこに頼る人ほど増える、というものでした。
ところが、適応的・不適応的どちらのコーピングも、夢の中の嫌な感情に統計的にはっきりした影響を示しませんでした。
友だちの支えや前向きな考え方をよく使う人でも、夢の中の嫌な感情が少ないとは言えなかったのです。
同じように、お酒やたばこでストレスをまぎらわす人でも、嫌な感情がはっきり増えるという結果は出ませんでした。
少なくとも今回の調査では、昼間の対処の仕方と夢の中の嫌な感情とのあいだに、はっきりしたつながりは見つからなかったことになります。
なお、今回分かったのは悩みと夢の感情の結びつきであり、悩みが悪い夢の原因だとまで決まったわけではありません。
また参加者は65人で、その多くが学生の女性だったため、ほかの人たちにも同じことが言えるかどうかは、今回の結果だけでは分かりません。
眠っているあいだの心は、昼間にうまく片づけたつもりの悩みも、こっそり持ち帰っているのかもしれません。
とはいえ夢の中で借金取りに追いかけられても、目が覚めれば請求書は増えていないので、ひとまず安心してください。






















