
小笠原だけにすむ「グンバイムシ」の謎

グンバイムシは、名前に相撲の「軍配」が入ったカメムシの仲間で、植物の汁を吸って暮らしています。
多くは食べる植物がかなり決まっていて、海の島々にはその島だけにすむ種がたくさん知られています。
小笠原諸島からも、ここにしかいない2つのグループ(属)のグンバイムシが、あわせて8種見つかっていました。
中でも「オモプラクス属」では、同じ木や近い仲間の木を食べる種どうしが、別々の島に分かれてすんでいます。
そのためこの仲間は、小笠原の中で次々と枝分かれして新しい種を生んできたのではないかと考えられてきました。
オガサワラグンバイもこの仲間で、父島列島と母島列島の両方でシマシャリンバイという木を食べています。
ところが父島列島には、それに加えて、海辺や木が植えられた街なかに多い別の木を食べるグループもいます。
さらに父島列島の虫には、母島列島の虫には見られない色のちがいが出ることもありました。
そこで研究チームは、この虫が食べる木やすむ島のちがいによって、2つに分かれていく途中なのではないかと考えたのです。
チームは8種52匹分の標本からDNAを取り出し、ゲノム(生き物がもつ遺伝情報の全体)のあちこちにある「1文字だけのちがい」を読み比べました。
このうち41匹で島ごと・木ごとのちがいを、28匹で種どうしの親戚関係を表す家系図(系統樹)を調べています。























