2018年度の「ベスト錯覚コンテスト」の優秀作品が発表されました。このコンテストは、毎年世界中の専門家たちが集まって、もっとも面白く、心踊るような錯覚を引き起こす作品を発表するというコンセプトの元行われています。
今年も不思議な錯覚を見せる受賞作が決定したので、その1位から4位までを見ていきましょう。
第1位
第一位は、明治大学教授の杉原厚吉さんの「三重多義立体(Triply Ambiguous Object)」。この作品は、ある平面図形を2枚の鏡に写すとまったく異なる3つの立体形が見えるというもの。
動画のように小さな旗の目印がなければ、ただ別々の図形が3つあるだけと思ってしまうでしょうが、実際はすべて同じひとつの平面図形によるものです。
このような錯覚は、図形を構成する斜めの線が平面鏡に写されることで、圧縮しているように見えることで起こります。また、この錯覚を引き起こすのに一役買っているのが図形にささる小さな旗。この旗が重力の方向を指し示してくれることによって、錯覚の効果はより強くなるのです。