謎多きスラウェシ島の熱帯雨林
発見されたゾウムシのサイズは、どれも体長わずか数ミリほど。人の爪の先にも満たないほどの大きさの生物を識別するのは、困難な作業でした。そこで、種同士を区別し、それが新種であるかどうかを調べるため、DNA塩基配列決定法が採用。でも、実際に研究チームが手を焼いたのは、これらを識別することよりも、これだけの数のゾウムシに名前を付けることでした。
2016年、パプアニューギニアで同チームが発見したゾウムシは、「チューバッカ」と名付けられました。理由は、このゾウムシの頭部と脚に密集した鱗があり、これが毛むくじゃらのチューバッカを連想させたからとのこと。若干の無理矢理感は否めません…。
今回発見された103種は、どれもゾウムシのTrigonopterus属に属しています。スラウェシ島を覆う低地熱帯雨林には、珍しい動物が数多く生息することで知られており、特にブタとシカを合わせたような「バビルサ」や、「小型スイギュウ」などが有名です。ですが、島内に住む昆虫の調査は、ほとんどと言ってよいほど進んでいませんでした。
複雑な地質を持つスラウェシ島の大部分は、まだゾウムシの調査が手付かずのままなのだそう。研究チームは、ヨーダたちは氷山の一角に過ぎず、豊かな森の中にはまだたくさんの新種のゾウムシが隠れている可能性が高いと、考えています。新キャラ…もとい、新種のゾウムシが姿を現した時、研究者たちが名前のネタに尽きないかが、ちょっと気がかりですね。
これまでにも、パプアニューギニアで発見された新種のゾウムシに名前を付ける際、その身体的特徴を表すラテン語を名前に刻むだけでなく、ゾウムシの研究者にちなんだ名前や、パプアニューギニアの電話帳から無作為に選ばれた姓を用いるケースもあったのだそう。身体的な特徴だけを命名の根拠にする従来のやり方に、研究者たちは限界を感じているようです。

それにしても、ゾウムシのヨーダ。見れば見るほど、生ける伝説ヨーダの風格を纏っているように見えてくるのは気のせいでしょうか?ライトセーバーを持たせたら、縦横無尽に跳ね回る技を見せてくれそうな雰囲気を放っていますね。





























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