■ココアフラボノイドで失われた認知機能を取り戻せる可能性
■チョコレート飲料の成分であるフラボノイドを摂取すると、高齢者では認知機能が改善し中高年では作業効率が改善、女性では睡眠不足による認知機能の低下が改善
■ただし大量摂取による副作用には注意が必要
チョコ摂取の良い言い訳になりそう。
イタリアのラクイラ大学の研究グループによって、ココアなどのチョコレート飲料で失われた認知機能を取り戻せる可能性があるという研究結果がまとめられた。
Enhancing Human Cognition with Cocoa Flavonoids
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2017.00019
シフト制で働く人にも効果あり!カカオフラボノイドの脳活動への影響
研究チームは、ココアフラボノイドを短期的に、あるいは長期的に摂取した場合、脳活動にどのような影響が出るかについて文献を調査した。
中でも、チョコレートの成分であるポリフェノールを摂取した高齢者を 長期に渡り追跡した調査で、認知機能が改善していることがわかった。
特に改善されていたのは注意力、記憶力、言語の流暢さだ。軽度の認知障害が始まった人々にもよい効果を発揮したという。
中高年を対象にした研究では、ワーキングメモリの作業効率の改善が見られた。ワーキングメモリとは何かの作業をする間に情報を一時的に保存する場所で、この場合は短期記憶という意味合いだ。
また女性が睡眠不足のあとココアを飲んだ調査では、睡眠不足による認知機能の低下が改善されていた。これは慢性的な睡眠不足に苦しんでいる人々、または変動的なシフトで働いている人々にとっては嬉しい結果だ。
これらの結果を裏付けるのは、フラボノイドが脳の血流を増加させるという事実だ。脳の血液量の増加によって、認知機能が改善されていると考えられている。