Point
■リーダーの資質として「外向性」は重要だが、行き過ぎると部下から敬遠される
■それでも動機が「全体の利益」にある場合は良きリーダーとみなされる
■公式・非公式を問わず、どんな小さな組織の「リーダー」にもこの図式は当てはまる
何事も「ほどほど」がイチバン。
しばしばリーダーにとって必要な資質として挙げられる「外向性」だが、やはり行き過ぎはよくないようだ。新たな研究が、外向的過ぎるリーダーの危険性について指摘している。
Getting ahead, getting along, and getting prosocial: Examining extraversion facets, peer reactions, and leadership emergence.
外向的すぎるリーダーは「押し付け」も激しい?
外向性には「自己主張の強さ」と「暖かさ」といった2つの側面がある。研究によれば、それらを程よく持ったリーダーほど部下に愛され、アドバイスを求められるのだとか。
しかしそれらを持ちすぎたリーダーとなると、話は別だ。オハイオ州立大学のJia (Jasmine) Hu氏は、「外向的過ぎるリーダーは押し付けがましかったり、やっかいな人格の持ち主である印象を与えることがあります。程よい自己主張と思いやりが最適だといえるでしょう」と語っている。
また研究では、それら2つが高いレベルであっても良い評価を受け取ることができるリーダーの特徴として、ある1つの要素が発見された。
それは「社会的なモチベーション」。つまり自己主張が強すぎたとしても、それが他者のため、チーム全体のための行為であると認識される限りは「良きリーダー」に変わりないということだ。