普遍的な「科学的知識」を強く拒む人たち
科学は長きにわたって築かれてきた人類の叡智であり、私たちの生活を豊かにし、より健康的で幸せな生活を送るよう助けてきました。
そのため、研究主任のニコラス・ライト(Nicholas Light)氏は、科学に反対する人々について次のように述べています。
「人々が優れた科学に反する行動をとると、彼らは病気になり、家やお金を失い、死んでしまうこともあります。
一部の人たちが、なぜ科学的コンセンサス(ある分野に対する学者たちの総意・共通理解)に反対するのか理解できるなら、科学者や政治家は人々を助けるための介入策をつくれるでしょう」
例えば、科学者や医者の総意に反して「ある種の薬剤投与には効果がないどころか人体に害を与える」と考えている人々がいるとします。
そうした人々の考え方を理解して変えてあげられるなら、実際に重症リスクを避けたり、病気による死者数を減らしたりできる、というわけです。
そこでライト氏ら研究チームは、科学的コンセンサスに反対する人々を理解するために、彼らの科学知識を確かめることにしました。