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目覚まし時計のスヌーズ機能は健康に悪影響を及ぼしていた

2019.06.10 Monday

Credit: 打首獄門同好会/るるてあ/ナガサカシゲル

Point

■目覚ましのスヌーズ機能の使用によるうたた寝は、健康に悪影響を及ぼす

■スヌーズ機能の使用によるうたた寝は、眠気を誘発する神経化学物質をさらに多く分泌させ、概日リズムを乱す

■スヌーズ機能の使用は、夜更かしや朝寝坊への欲求が高まる十代で習慣化するケースが多い

一日の始めに私たちが毎日迫られる選択。それは、目覚まし時計のアラームが鳴ったら、さっと布団から出るか、二度寝の誘惑に身を委ねるか、という究極の二択である。もちろんどちらを選ぶべきかは分かっているのだけれど。

「あと5分だけ布団の中にいたい…」と、幾度となくスヌーズボタンを押しては夢うつつの世界を行き来する人は多いだろう。でも実は、こうしたうたた寝の習慣は、健康に悪影響を及ぼすらしい。

良質な睡眠の鍵は「概日リズム」の維持

身体・精神・行動の一日の変化のサイクルを「概日リズム」と呼ぶが、これを調節しているのが体内時計だ。

個人差があるので一概には言えないが、成人が一晩に必要とする睡眠時間は平均7.5〜8時間程とされている。これにより、ノンレム睡眠(深い眠り)・レム睡眠(浅い眠り)のそれぞれに必要な時間が、適切に確保できる。

Credit: pixabay

私たちは、ノンレム睡眠からレム睡眠への切り替えのサイクルを一晩で4〜6回繰り返す。眠り落ちてすぐのサイクルは主に深い眠りのノンレム睡眠で構成されるが、次第にサイクルは浅い眠りのレム睡眠が占めるようになり、起床直前のサイクルの多くがレム睡眠によって構成されるようになる。

このリズムを規則正しく保つことこそが、良質な睡眠にとって重要だ。リズムが乱れると、なんとなく疲れが残った状態で目が覚めてしまう。そして、それが習慣化して睡眠の質が落ちると、高血圧、記憶障害、体重増加などの健康被害に繋がる。

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