Point
■Xanthoparmelia scabrosaという地衣類は、ED治療薬に類似した成分を含有している
■この地衣類に含まれる化学物質には毒性があり、中には銅・鉛・亜鉛といった重金属を多く含むものもある
■Xanthoparmelia scabrosaの成分を一切含まない製品も流通している
岩や建物の壁、木の幹に生えた地衣類を見て、性的な連想をする人は少ないでしょう。でも、皆が皆そうだというわけではなさそうです。
ニュージーランドの研究チームが、勃起障害に効く天然バイアグラとしてもてはやされてきた地衣類の一種を男性が摂取することに対し、警鐘を鳴らしています。
男性たちの注目を集める「路上のセクシー地衣類」
“Xanthoparmelia scabrosa”という学名が付けられたこの地衣類は、ED治療薬に類似した機能を持つことから、「路上のセクシー地衣類」という別名が存在しています。道路や歩道に自生するキクバゴケの仲間で、ニュージーランドではごくごくありふれた植物です。
このセクシー地衣類は、バイアグラやその他のED治療薬に含まれる有効成分「PDE5阻害薬」によく似た成分を含有しています。
ありがたいことに、夜の悩みを解決しようと、実際に路上に生えたセクシー地衣類を舐めたという人は今のところ見つかっていません。ですが、セクシー地衣類をすりつぶした粉末は、すでにED治療薬として市場に流通しており、中国のネットショップ「アリババ」には数百種類の商品が販売されています。