アマゾン熱帯雨林では、今も深刻な火災が続いています。あまりにも広範囲にわたる火災のため、「酸素供給は大丈夫なの?」といった疑問がネット上で話題になりました。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/083000504/
では実際に世界中の木が伐採されたら、世界はどうなるのでしょうか?
その疑問に、有名科学Youtubeチャンネル「Life Noggin」が答えています。
2015年に行われたある調査によると、世界には3兆本の木が生えているそうです。
これはつまり、人間1人あたり400本の木が存在するということです。
かなり多いようにも感じますが、この数は人類の文明が始まる前に比べれば半減しています。
木は地球上に存在する生命にとって重要な役割を担っており、仮にすべての木が失われたとしたら、私たちは大変な窮地に立たされることになります。
では、地球上にあるすべての木が一夜にして1本残らず姿を消したとしたらどんなことが起きるのか、一緒に考えてみましょう。
1. 空気が汚れまくる
まず初めに、大気の質が急降下するでしょうでしょう。
木は、光合成を通じて二酸化炭素を吸収し、酸素を排出しています。
米国農務省林野部によると、木は、化石燃料から出る二酸化炭素の年間排出量のうち、15%を相殺しているそうです。
また木は、微粒子状物質、オゾン、二酸化硫黄、二酸化窒素などの大気汚染物質を取り除く機能も持っています。
ですから、木が無ければ、大気中の酸素量は減り、温室効果ガスの増加によって気温はますます上昇し、大気汚染物質が増えることで健康被害や死の危険が生じるのです。
さらに、汚染物質が増加すると、酸性雨によって水質や地質も低下します。酸性雨は雨に限らず、霧や塵といったあらゆる形で大地を襲い尽くします。
酸性雨は森林、湖、河川だけでなく、そこに住む動物たちや、建物、乗り物などにも被害を与えます。もちろん私たち人間にも、ぜんそく、気管支炎、肺炎などの呼吸器疾患を含むさまざまな健康被害がもたらされます。
ですが、これらはすべて、あくまでも「雨が降ること」を前提にした話。そもそも雨が降らなくなるかもしれないのです…。