- 225羽のムクドリが死体となって発見された
- 死因は墜落死であり、太陽光の反射が引き金となった可能性がある
動物たちや鳥の不自然死は稀に生じます。特に大量死の場合は、その原因究明が急がれるものです。背後に伝染病などの重大な問題が隠れている可能性があるからです。
新たに、そのような大量不自然死が生じてしまいました。12月11日、英国のアングルジー島で約225羽ものムクドリの死体が車道上で発見されたのです。
詳細はBBCニュースが報道しています。
https://www.bbc.com/news/uk-wales-50849740
ムクドリの大量突然死
ムクドリは全長21㎝ほどの小柄な鳥で、群れで活動することが多いようです。英国における個体数は年々減っているようですが、決してか弱い鳥ではありません。非常に粘り強く適応力のある鳥なのです。
そんなムクドリの死体が大量に見つかりました。
当時の状況を振り返り、ダフィッド・エドワーズは「鳥たちは空から落ちて死んでしまった」と述べています。
ムクドリの死因は、彼の言葉の通り「墜落死」でした。200羽以上のムクドリたちは、地面との衝突により外傷を負って死亡したのです。
ダフィッドのパートナーであるハンナ・スティーブンスの証言は非常に興味深いものです。彼女はある約束のために目的地に向かっている途中でした。その時、何百羽ものムクドリはまだ空を飛んでいたそうです。しかし、約1時間後、彼女が帰宅していると先ほどのムクドリたちが車道で死んでいたのです。
1時間の間に、ムクドリたちに何が起こったのでしょうか?
環境食糧農業省は調査を続けていますが、原因は不明のままです。
ムクドリたちは鳥インフルエンザによって集団で死亡することもあるようですが、今回の検査結果は陰性でした。
こうした不思議な状況を見て、グロスターシャー大学のムクドリ専門家であるアン・グッデナフ教授は、1つの理論を提示しました。それは、「太陽の反射光によるパニックが原因である」というものです。
湿った道路は太陽光を反射し、鋭くて強い光を生じさせます。集団で飛んでいるムクドリたちはその光を受けて眩しく感じ、方向感覚を失った可能性があります。実際に鳥たちが光の反射でパニックを起こし、建物に衝突することはよくあるのです。
また、白鳥やガチョウたちがソーラーパネルの反射を湖による反射と勘違いして、ソーラーパネルに衝突する事例があります。ムクドリたちも道路の光の反射を勘違いして、自分から道路に飛び込んでしまったのかもしれません。
集団死亡という奇妙な事件ですが、その答えは徐々に明らかになっていくでしょう。