- 比較されがちなインフルエンザと新型コロナウイルスは大きく異なっている
- 新型コロナウイルスの感染が10回繰り返されたときの感染者数は、インフルエンザの40倍
- 新型コロナウイルスの死亡率は、インフルエンザの10倍
伝染病を研究する「疫学」では、感染力を示す数値として「基本再生産数」を用います。
例えば、はしかの基本再生産数は12~18であり、これは感染者1人に対して、12人から18人に感染することを意味します。
ジカ熱は最高6.6であり、季節性のインフルエンザはたったの1.3です。そして、話題の新型コロナウイルスは、2~2.5です。
基本再生産数や症状が似ているので、インフルエンザと新型コロナウイルスを同じ感覚で受け取る人は多いでしょう。
「どうせインフルエンザみたいなものでしょ?」
しかし、このような考えは非常に危険です。なぜなら、新型コロナウイルスはインフルエンザよりも極めて危険なウイルスだからです。
情報誌「Vox」は4月1日に、インフルエンザと新型コロナウイルスの違いを示す動画をyoutubeに公開しました。
https://www.youtube.com/user/voxdotcom/about
基本再生産数による違い
基本再生産数の僅かな違いは、結果にどれほどの違いをもたらすのでしょうか?
インフルエンザが1.3ということは、1人の感染者につき、1~2人が感染してしまうということです。つまり、10周すると、合計56人になります。
次に、新型コロナウイルスの基本再生産数で考えてみると、どうなるでしょうか?
1人が2人に、そしてまた2人と、10周して、2000人以上が感染しました。
基本再生産数が似ているように思えても、実際の広がり方は全く異なります。