達成する人間は脳構造が違っていた

人間の「達成する力」を測定するために、まず被験者の全員の脳構造をMRIを用いて詳細に記録しました。
次いで、被験者に「ハノイの塔」と呼ばれる複雑なパズルを1時間に渡り解かせた結果、参加者のうち52%は達成し、48%は途中で諦めました。
諦めた理由の中で最も多かったものが「予想より難しい」であり次点で「疲れた」でした。
次に研究者たちは、達成者と非達成者の間で脳構造に違いがないかを、機械学習を用いて調査。
結果、達成者の左脳の前頭前部の灰白質容量と、白質の神経線維の方向性の強さが、非達成者にくらべて優位に大きいことがわかりました。

また上の図に示す部分において、達成者は非達成者に比べて神経接続が多く観察されました。
得られた結果をもとに再度、参加者の脳構造から達成の可否を推測してみると、精度は90%にも及びました。
さらに被験者に対する課題をパズルからより長い持久力を求められる第二外国語の学習(5週間に及ぶ)に変更した場合、脳構造は、80%の精度で達成者と非達成者を事前判別できることがわかりました。
このことから研究成果を応用し、評価項目に脳構造の優劣を加えることで、面接官の人間的なミスや勘違いを補正できると考えられます。