はじめて視覚を得た盲目だった子供たちも錯覚に陥る
研究チームの仮説を裏付けるような、他の結果も得られています。
錯覚の生成場所がどこなのかを特定するために、研究者は盲目から回復したばかりの子供に、これまでと同じような画像をみせました。
もし錯覚が脳の学習機能によって成り立っているものなら、世界をはじめてみることになった子供たちは、錯覚から逃れることができるはずだからです。
しかし結果は違いました。
生れてはじめて視力を得た「クリーンな脳を持つ」子供たちですら、明るさの錯覚の餌食になりました。
これは、明るさの判断が脳の介在なしに、網膜の単純な神経回路で独立して行われている証拠となります。