高度な脳機能だと思われていた多くの現象は単純な神経回路の働きである
今回の研究によって「錯覚」といった脳の高度な機能に帰着すると思われていた現象が、実は非常に単純な神経回路によって生成されていることがわかりました。
研究者チームはこのような結果は「明るさの判別」に留まらないと考えています。
すなわち、私たちが複雑で高度だと考えている脳機能の多くは、実は単純な神経回路の上に乗っている可能性があるからです。
複雑な脳機能を単純に考える…という一見、矛盾にも思えるアプローチが、一般的になる日は近づいているのかもしれません。
研究内容はアメリカ、MIT(マサチューセッツ工科大学)のPawan Sinha氏らによってまとめられ、学術雑誌「Vision Research」の8月号に掲載される予定です。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0042698920300730
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