イラン北部・アルボルズ州にて、新種のベルベット・スパイダー(イワガネグモ科)のオス2匹が発見されました。
新種は「ローリーディア・フェニクシィ(Loureedia phoenixi)」と命名されています。
これは腹部表面の模様が、2019年公開の映画『ジョーカー』で、俳優のホアキン・フェニックスが演じた主人公ジョーカーの顔化粧に似ているからだそう。
ホアキン・フェニックスは、動物愛護活動家としての一面もあり、新種にも彼の名前が取り入れられています。
前から見るとジョーカー、後ろから見ると…?
ベルベット・スパイダーは、全部で100種類ほどが知られており、主にユーラシアとアフリカ大陸、それにアジアの一部地域で見られます。
全身が艶のある細かな体毛に覆われていることから、ベルベットという種名が付けられました。
多くは、モロッコやスペイン、イスラエルといった地中海周辺部に生息していますが、イランで見つかったのは今回が初めてです。
発見者のイラン人クモ学者、アリレザ・ザマーニ氏は「オスが2匹だけ見つかりましたが、メスはまだ未発見のまま」と話します。
こちらは冒頭画像のクモと同じオスですが、このように逆から見ると、歌舞伎の隈取(くまどり)にも見えます。
ローリーディア・フェニクシィは、脚部が白黒のシマ柄になっており、腹部表面の白と赤の人面模様が特徴的です。
こちらがもう1匹のオスですが、ジョーカーというより、ホラー映画『ソウ』シリーズの「ジグソウ」に似てますね。