記憶消去には事前の「オフスイッチ」の仕込みが必要
新たに開発された記憶消去薬を作用させるには、事前にペアとなる別の薬が必要となります。
この相方となる薬は化学的に合成された小分子化合物であり、DNAが作る特定のタンパク質を変質させて「hM4Di」と呼ばれる特殊な人工受容体(デザイナー受容体:DREADD)を神経細胞の表面に出現させます。
この人工受容体が出現した神経細胞にDCZが結合すると、その神経細胞は活動が強制的にオフになります。
人工受容体とDCZの関係は「オフスイッチ(人工受容体)」と「トリガー(DCZ)」の関係に例えることもできるでしょう。