恐竜の骨に歯型をつけた哺乳類の正体
研究者は化石に残された噛み跡の持ち主を、同じ区域から見つかった哺乳類の化石から探しました。
結果、噛み跡をつけた主は「Sineleutherus(シネレウテルス)」と呼ばれる哺乳類である可能性が濃厚となりました。
上の図はSineleutherusの近縁にあたる「Megaconus(メガコナス)」の骨格と復元予想図になります。
この時期の哺乳類は、ネズミのようでもありサルのようでもあり猫のようでもある…といった、後々の哺乳類の要素を併せ持っています。
また歯の骨からわかるように、SineleutherusやMegaconusには大きな牙があり、小さいながらも肉食であったことがわかります。
ただ当時の哺乳類には大型恐竜を倒す力はなかったことから、噛み跡は恐竜が死んだあとにつけられたと考えらるとのこと。
また噛み跡の分析から、Sineleutherusは死んだ恐竜の骨に付着した軟骨や肉などをこそぎ落とすようにして食べていたと推測されました。