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アンコウのオスはメスと皮膚や血管を融合させて精子を供給するだけの外部臓器になる/Credit:Science
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アンコウはオスとメスの融合を行うために、免疫能力を捨てていたと判明! (2/2)

2020.07.31 Friday

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アンコウは未知の免疫システムを持っている

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背中部分にオスが融合している/Credit:ワシントン大学

今回の研究により、以前はかけがえのないものと考えられていた獲得免疫以外の方法でも、脊椎動物は生き残れる可能性があると示されました。

深海に住むアンコウたちにとって雌雄融合の利点は非常に大きく、既存の免疫システムを投げ捨て、未知のシステムに鞍替えするほうが、利益が大きかったのでしょう。

もしこの謎の免疫システムを解き明かすことができれば、人類は抗体やT細胞に依存しない、新たな免疫システムを医療に組み込むことが可能になります。

特に、免疫機能障害や、臓器移植の拒否反応に苦しむヒトの患者にとって、アンコウの異質な免疫システムは、大きな恩恵をもたらすと期待されます。

またアンコウ以外にとって異質な免疫システムは、ウイルスとの闘いにおいても形勢を覆す存在となりえます。

新型コロナウイルスをはじめ、現在知られている多くの病原体は変異の過程で、ヒトの免疫システムを無効化したり弱める能力を持っています。

しかしこれら既存の病原体にとって、アンコウの異質な免疫システムは全く新しい存在です。ゆえに耐性も存在しないので、圧倒的な病原体キラーになる可能性があります。

もしそうなれば、アンコウ由来の免疫システムは、抗生物質の発見に匹敵する恩恵を人類にもたらしてくれるかもしれません。

研究内容はドイツ、マックス・プランク研究所のジェレミー・B・スワン氏らによってまとめられ、7月30日に権威ある学術雑誌「Science」に掲載されました。

セミに寄生し、性行為でパートナーを次々にゾンビ化させる菌が怖い。

https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/64814

reference: medicalxpress / written by katsu

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